本日は戸建における窓の在り方について考察してみる。
始めに、私が注文住宅で家を建ててから3年程経つが、
実際に生活してみて窓について気づいたことや感じたことをお伝えしていく。
あくまで一住人が感じたことであるため、
そこには建築家やプランナーの理論に基づいた設計の話などは度外視していることを、
ご承知おき願いたい。
しかし、実際の生の声は、ハウスメーカーの営業マンにも分からないため、
お役に立てることもあると思う。
私も打合せ当時、もっと窓について情報収集すればよかったと思っている。
風が通り抜けるよう窓を配置
素人ながらも当たり前の考えかもしれないが、南北や東西方向に風の通り道ができるよう
窓を設置すべきだろう。配置的に困難な場合は、南と西、北と東などでも良い。
住宅のほとんどは南側に大きな掃き出し窓があるはずなので、どこか別に1か所あれば、
風が通り、換気としては十分だろう。
以前、某ニュース番組内において、換気の実験について見たことがある。
窓が2か所でもあれば、窓の設置場所により時間に差はあれど換気は出来ていた。
窓が1箇所しかない、または窓自体が無い場合は、
扇風機やサーキュレーターを有効活用するべきといった内容であった。
近頃はコロナウイルスの影響で会社でも定期的に換気が行われているほどだ。
家庭においても換気性が優れている家は魅力的だろう。
匂いや湿気がこもりやすい場所に窓を配置
匂いや湿気がこもりやすい場所としては、玄関、家庭ごみを置いておく場所、
洗面所が挙げられる。我が家を例にして順番にみていこう。
玄関の窓
玄関には靴はもちろんのこと、土間もあるため肥料や土などの庭いじり道具も置いてある。
翌日が燃えるごみの日には、前日の夜か当日の朝にごみ袋を玄関に置いておく。
予め玄関の外に出しておくか、外にごみ袋の一時保管場所のような場所を確保しておくか
という話は今は議論しないでおく。
ごみを外に出しておく(放置しておく)というデメリットも考えなければならないからだ。
玄関に一時的でも置いておく場合、やはり生ごみ特有の匂いが香ってくるし、
残り香も強烈である。芳香剤では追い付かない。
スプレータイプの消臭剤であれば対応できるレベルであろう。
しかし、現状は、玄関の壁に横長の引き違い窓があるため、窓を開けて換気をする。
玄関に窓があることのメリットは、換気だけでなく採光が取れることもポイントである。
もちろんライトはあるだろうが、暗くなりがちな玄関が自然光で明るくなった方が、
雰囲気も気分も良いだろう。
屋内のごみ袋置き場近くの窓
家庭ごみ(可燃とプラ)は、ニトリなどに売られているごみ専用のケース(45リットル)に
袋を括り付け、ごみを捨てたら蓋をしている。
それでも、近くに行くと生ごみやオムツから生じる匂いがするときがある。
我が家は間取りを考えている段階で、ケースを置く場所が決まっていた。
上半分が吊り式の食品収納棚で下にスペースが生じるため、
そこにケースを2つ置いたらいいのではないかとなった。
ケースの近くに意図して窓を配置したというわけではないが、
結果として匂いの滞留を防ぐことに役立った。
洗面所の窓
一般的な戸建てには洗面所に窓が配置されているだろう。ここでは湿気の解消を考える。
入浴した直後に浴室のドアをすぐに閉め切る方はいるだろうか。
最近では浴室乾燥機や換気扇が設置されていることがほとんどだが、まずはドアを開放し、
浴室内の蒸気を逃がすようなことをしているだろう。
浴室から洗面所は湿気によりカビが発生しやすい。
洗面所のクロスも他の箇所に比べて湿気により脆くなることは容易に想像できる。
展示場などに行くと、家事動線を考え、キッチンから洗面所まで一直線になっており、
水回りがまとめられている住宅を見たことがあるだろう。
一応我が家も同様の作りになっており、先ほどのごみのケース近くの窓から洗面所の窓が、
南北で風が通るようになっている。
高低に位置する窓と開閉の仕方について
我が家で一番不便だと思ったことが、雨が降っているときと夜に窓を開けたいが、
それが出来ないことだ。
我が家にある窓は全て引き違い窓のため、窓を開ければ当然雨が入る。
それでも換気をしたいときや暑いときは、ほんの少しだけ窓を開けるか、
エアコンをつけるなどしてきた。
これが、開き方によっては家の中に雨が入ってこない窓もあるため、
打合せの段階で考慮に入れたかった。
また、夜の時間帯の窓の開け方について悩んでいる。
我が家には小窓がないため、掃き出し窓はもちろんのこと、
他の窓からでも人が通り抜けることができる大きさと形になっている。
たとえ在宅中であっても、防犯上、
暑いからといってあちこちの窓を開けることには抵抗がある。
私も妻も単に心配性なのかもしれない。
掃き出し窓にはシャッターがついているため夕方になるとシャッターを下ろす。
下ろし切るぎりぎりのところで停止させて、
外から中を覗かれないかつ侵入できない隙間を開けて窓を開ける。
夜でも窓全開にして、寝るときだけ閉めたらいいのではと思われるかもしれないが、
もう一度言わせて欲しい。小さい子供もいるため不意な対応が出来ず心配性なのだ。
防犯において心配しすぎて悪いことはないが、
そのせいで不便にしてしまっているところもある。
解決策としては例えば、窓の位置を低く、または高くする、小窓を設置するなど、
おしゃれな住宅で取り入れていそうな配置にすれば、
防犯上の問題を解決しながら風通しができる。
最後に
現在、戸建住宅を検討されている方は、
窓の大きさと開き方・配置(壁に対して上部か下部)・場所(窓を設置する箇所)・数にまで
目を向け、防犯・夜間・季節(エアコンを使用しない時期)を考慮に入れ、
窓をどのように開閉して空気を取り込むかを考えてみてはどうだろうか。